あった!A前者女子が中心にいる漫画

 

以前の記事に「A前者の活躍漫画」を選んだら、男子ばっかになった!女子求む!と書いたところ、教えてもらった!(最初の2作)

あと、自分でも「あ、これ、ぽい」と思ったのを拾ってきました。

 

 

 

『サチ のお寺ごはん』

 

かねもりあやみ(著)

久住昌之(原案協力) ←孤独のグルメの人!

青江覚峰(監修)

 

主人公:臼井 幸(うすい さち)


いろんな媒体で今、何巻分か無料で読めますね。
(私はLINE漫画で読んだ)ドラマもあり。

 

名前のごとく「ついていない」女子のサチちゃん。

運もないけど、人間関係でも色んな球を受けすぎる上、断れない、主張できない「お人好し」なアラサー女子。

 

会社でも、影も幸も薄い目に遭っている中、とぼとぼとコンビニ弁当を買っていたら、ノリの良いおにーさんに声をかけられて…連れて行かれたのは…お寺!

 

お寺を中心とした精進料理の料理 &お説法を交えた人間関係のお話。

ちょっと料理する気になっちゃったゾ~~!

 

 

 

 

『わたしの幸せな結婚』

 

著者:顎木 あくみ
イラスト:月岡 月穂

 

主人公の「美世」

 

映画化されるせいか? 当社比ではやたら色んなところでCM流れてきます^^;

 

でも映画の清霜さん、無理が過ぎない?( ̄▽ ̄)
(時代劇風なのに髪の色まで再現しなくても)

かなり序盤までしか読んではないのですが…とてもA前者女子っぽい。

 

「超能力」がある世界のお話で、明治くらいのイメージの名家に生まれた主人公。

しかし、その「異能」の能力がないため、めちゃめちゃ不遇な扱いで育ちます。(ほぼ召使い)

実母が早くに死んだこともあり、性格の悪い^^;腹違いの妹のほうが大きな顔して、公然といびってくる。

 

それに文句も言わず、すべてを諦めて受け入れ、身の程を噛み締めながら、淡々と日々を過ごす主人公。そんな主人公が、見合いの話を破談にさせ続ける、評判の悪い名家の軍人の家に、妹の代わりに嫁がされることになります。

 

そこにまあ、絵に描いたような冷たい美形の当主さまが出てくるんですが…

 

品や行儀はあるけど、名家の娘らしからぬ謙虚さがあり、媚びもしないし欲もない。不遇さが透けて見える様子や、実生活能力があり、黙ってさまざまな配慮をする振る舞いや、ほんのちょっとしたことで微笑む姿に、何かしてやりたいとほだされていく…っていう王道ストーリー。(たぶん)

※ただ、実は美世の母親は「人の心を操る」という重要能力を持った超有力家系で、本人に能力がなくても、子どもを考えれば血筋にはめっちゃ価値があるっていう設定あり。いやその設定でその不遇さありうる?ていうつっこみは脇に置くのか…

 

 

 

 

『ちひろさん』

 

著者:安田弘之

 

ジャンル「ヒューマンドラマ」の名に恥じない、日常のすぐ側の人間ドラマ…!

 

主人公:「ちひろさん」

名前に「 」がついているのは本名じゃないから。

 

超高俯瞰のA前者女性でしょうね…!

 

1話完結型の「町の人間模様」のお話です。

 

弁当屋のバイトで働く「ちひろさん」。実は元風俗嬢(隠していない)。

色んな人が思わず彼女に興味を持ち、相談し、いなされて、あるいは背中を押されて、あるいはぐさっと刺されてスッキリしたり、自分を見つめ直したり。

 

ちひろさんの、絶妙な距離感と関わり方と見届け方を通して、彼女の周りの大小の人間ドラマが、劇的なことも小さなことも不幸も幸福も交えて 垣間見え、変化していく。

 

時々に交えられる、本人の独特の世界観と孤高の感じや、少数の、彼女にとっての特別な人達とのお話。生い立ちや過去。

 

どこかどこまでも低温で、でもほっこり、けど油断していると刺される日常ドラマ。

 

老いも若きも表も裏も大きな事件も小さな事件も、すべてを平坦に、淡々と描くこの描き方自体も、A前者ぽいなー、と思ったりします。作者が男性なのには正直驚いたけど。

 

 


 

さて。

どういうところを「A前者女子っぽい」と思うかですが…

 

なんていうか…不幸なら不幸なりに「安定」しているんですよね。

ある位置で浮いているというか…。定位安定と言うか…。

 

それ以上下がらないし、品のない落ち方をしない。
(本人の中でどう思っているかはさておき)

「自分」にのめり込まない。

欲があまりなくて、基本周りのことを考えている。

 

あと「不幸さ」は認識しているけど

あまり自分を不幸とは思ってなさそうなところ、なんかもでしょうか。

良くも悪くも「そういうもの」だと思っている。

 

また、決定的に誰かをジャッジしたり、一方的に排除したりしないところもAぽいですね。

「嫌な奴」「悪い奴」は出てきますが、「悪者」はいない

 

これは描き手としてのA前者の特徴でもある気がします。

(だからこそ、A前者の漫画に、国民的&世界的な流行漫画が多いんだと思います)

 

 

あとはあれですね。

これはユニバーシティの参加者さんに指摘されてなるほどと思ったのですが、

 

A前者男子ほどではありませんが、A女子も何かしら自分の手応えの薄さがあるので(外×外だから)、「食」「性」「身体」みたいなところに、錨を持とうとする感じが、なきにしもあらずです。

 

だからスポーツ漫画系のメイン女子にも、探せばいそうな気がします!
(あと「家族」で、家族モノとかも)